■その半年ほど前、植村さんとお会いした。仕事でだった。東京練摩区内にオープンした大手量販店系大型店の開店記念キャンペーンとやらを担当。日替わりで各界著名人・文化人を招き講演会やらコンサートやらを実施したんだが、そのひとりとして植村さんを──。植村さんだけはナニがなんでもお呼びしたかった(他の方々はどうでもヨカッタというわけでは必ずしもナイ)。大ファンどころか『超・大ファン』だったからにほかならぬ。すなわち、一種の“職権乱用”だった。
■当日、植村さんの著書を持参しサインを揮毫して頂いた。ジ〜〜ンとしたし手がちょっと震えちまった。ちなみに後にも先にも自ら求めてサインを頂戴したのはこの一回のみ。あとはE.クラプトン氏と王貞治さん(と美智子皇后サマ)のサインを頂戴できれば、もう思い残すことは……。
■23年前、『植村さん行方不明』なる新聞一面の大見出しを目にした時は全身が震えた。それから少し経って、同じく一面の『植村さん絶望』なる大見出しを見た時の落ち込みようといったら……。10日間ほど新聞とテレビ・ニュースは一切見なかった。再度、見始めるきっかけはとある映画によって。『未知との遭遇』。
■すでに何回も観ていて、それでも飽きずに定期的に観る映画だが(今でもそう)、その時も何となく観たくなってビデオをセット。クライマックスで主人公が宇宙船に乗っていくシーンを観ていて“ハッ!”となる。「植村さんも、宇宙船に乗ったんかもしれん──」。そう思ったら、気分がまるっきり楽になった。
■宇宙のアチコチ・ソチコチを旅して、そのうち地球へ戻ってくるに違いない。ほとんど歳をとることなくでアル。いわゆる『浦島太郎現象』だ。植村さんの場合なら、『ウエムラ・タロウ現象』かな?──そう思ってニヤリとしちまう我がいる
上写真の書物、『没後〜』なんて記されてるのが気に入らんのだが大目にみてくださいマセ。サイン入り本を──と思ったんだが、所在不明……。
by s_masuzawa
| 2007-02-12 17:42
| ◆モロモロ論