■そもそも、「買う」のとは違い、借りる時点で悩む必要がほとんどない。これまた、「タダ」だからだ。直感を信じて片っ端から借りる。とりわけ、小説の類いはそう。予備知識なしでパラパラとめくった程度では、『中身』がどんなモンかなどまるっきり分からないもの。タイトルの情報量なんてタカがしれとるし、だいいち、“額面通り”とは限らんことも多い。今、一気読みに没入している『ラスコーリニコフの日』など、トルストイともロシア(帝国&連邦)ともほとんど全く関係なし。関係あったら読まんもんね。ワハハのハ。
■では、コイツをなんで借りたかといえば、表紙トビラの部分に梗概らしきモンがあり、それを読んで大いに興味をひかれたからだ。
■で、この小説でも警察庁長官狙撃事件が──。上写真梗概末尾に記されている「現実の事件をモデルに現代史の裏側を──」なる記述は、そのあたりのことを言うておるワケ。野中センセイやらドウカツ・コッカ(とても『国家』と書く気になれんワイ)に関しては記したいコト、ヤマほどあるが、今回はパス。またの機会に。本題に戻ろう〜ってね。
■この「梗概」ってえのは実に役に立つ。借りる際にも役立つのだから、購入時ならなおさらのハズ。ところがだ。なぜか少ないのである。それも圧倒的に。いわゆる「大出版社」なんてえ看板掲げて(自己満足して)いる出版屋はまず絶対にやらん。本屋サン(書店ともいう)へ出向く方々は全員が、この種の小説に関してきちんと予備知識を持っている、ないしは完全なる目的買いの方々ばかりと踏んでんでしょうか?おっかしなハナシでアル。そんな客、1割もおらんだろうに──。
■梗概部分があったほうが、確実に販促に結び付くと思うのだが、まさか、装丁担当者あたりがのたまう「デザイン的にみてよろしくない」なんてえトンチンカンな恣意論に振り回されてんじゃあないだろね?アリソウなハナシなんですが。ハハハ(と冷笑しつつ、あの安っぽいキャッチ・コピーとオドロオドロシイ梗概風コピーを並べた『オビ』のほうがはるかにヨロシクナイとワタシは思ふ)。
■ないしは“話題”にさえなれば、書店(本屋サンともいう)のエントランス部や書棚のエンド部に平積み大陳してくれて、横並び指向だけはやたら強い善男善女の皆サンが、中身もロクに確かめずに片っ端から手に取ってくれてレジカウンターへ持っていってくれるだろうから、関係ナイなんて思ってんじゃあないだろね?これまた、ありそうなハナシですが。ワハハのハ。
■てなこと記していたら、オモロイ考えが、フッと湧いた。“チテキ・ザイサンケンがとれるかもしれん”と(またまた)皮算用。金を払って購入するのは、裏表紙にきちんと梗概載せてる文庫本だけにして、上記小説を借りよう!と即断する上で最もインパクト大だったのは『ゴルゴ13』の四文字だった我がいる。オシマイ。
by s_masuzawa
| 2007-03-05 23:55
| ◆モロモロ論