今夜は中秋の名月。
ただ今、21時。
高い位置にあって、ひじょうに美しい~。
雲ひとつありませんや。
ご覧になられんことを。■「ドーハの悲劇」とやら、どなた様もご記憶にあろうかと(※ご記憶にない方は
コチラをクリック)FONT>。ワタシにとって格別に印象深かったのは、同点ゴールを決めた直後のイラク選手たちの“姿勢”だった。誰ひとりとして喜ぶわけではなく、即、ゲームの続きを再開しようと自陣に駆け足で戻ったのだ。
■ひとりの選手(※確かセンタリングを上げた選手)など、ゴール直後、即座にゴール内に駆け入り、ボールをつかむや否や、呆然自失状態の日本選手たちに何やら檄を飛ばすように大きなクチを空けて声を掛けていた。後で知ったのだが、
「早く続きをやろうぜ!アンタら!」だったそうな。顔つきがやたら真剣だった。すなわち、「勝つ気持ち」をまだ全く失っていなかったということだ。残り時間は1分もあるかないかの土壇場でも──。
■理由は極めて単純にして同情すべきものだった。W杯本選出場を逃すと帰国してから懲罰を食らうことが確実だったからだ(※イラクにとって日本戦に勝たない限り本選出場の可能性はゼロ。日本も全く同じ)。それも肉体的折檻だったそうな。その“首謀者”は当時、同国を牛耳っていたサダム・フセイン(さん)のバカ息子。同国サッカー協会のトップの地位にあった。
■国家でも企業でも“独裁体制”が悪いとはいちがいに言えまい。そうであるがゆえにウマくいった・いっているケースが実は多いのだ。だがしかし、こと近年に限定していえば、その“独裁者”の息子風情(※往々にして「ボンクラ」か「ドバカ」なる形容詞がピッタリとなるのが常)が、“息子である”という理由だけで要職に就いて、ウマくいったケースはひじょうに少ない。
■それでも、ボンクラ息子に跡を継がせよう~と諮る親父はあとを絶たないが。ドウゾ、お好きなようにでアル。親父コケたらいかなる末路を迎えるかは、フセイン一族やらダイエーの中内一族、そしてカダフィ一族が証明してくれていよう。
■もひとつW杯の話をば。「ドーハの悲劇」の翌年、1994年の米国ロサンジェルス本選でのこと。コロンビアが自軍選手の“自殺点(オウンゴール)”で負けた。そしたらである。その選手、帰国した、わずか数日後に射殺されちまった!これまた、ご記憶にある方、相当数いらっしゃるかと。
■しかもである。その犯人を賞賛する声が沸きあがるととともに、「先を越された!」と真顔で悔しがる連中がヤマほどいたとのこと。お国柄というか、国によっては異様なまでの興奮状態に陥らせる競技なんだろう、サッカーは。
■ところで、先日のロンドン五輪予選、「日本VS北朝鮮」戦。日本の1点目は、北朝鮮選手のオウンゴールだった。その瞬間、ワタシ、
「アッ!」とばかりに軽く叫んだあと、しばし沈黙。拍手する気など到底起きなかった。
■ご承知のように北朝鮮なる国、フセイン時代のイラクと同様の体制に。国際大会での自国選手に対する「アメとムチ」は両極端。金メダルを獲れば、「最高級ベンツと豪邸プラス使い切れないほどの生涯年金」(というウワサ)だが、不甲斐ない結果に終わると強制労働所に収監される(というウワサ)。
■しかもサッカーは、全競技種目の中でもトップに位置付けられ、国家を挙げてリキを入れまくっている種目。それゆえ、"自殺点"犯しちまったお嬢チャン選手のことが、マジメに心配になっちまった。コロンビア選手のことがアタマをよぎる。コロンビア選手もこたびの北朝鮮選手の場合も明らかに不可抗力だが(※オウンゴールは90%がそうだけど)、「結果」がすべて。
"まさか公開銃殺ってえことは・・・"。
■それ以降、ワタシ、『国賊』になっちまった。北朝鮮を応援し始めたのでアル!ワハハハハ!とはいっても、「引き分け」を願ったんですがね、北朝鮮が1点入れて。
■ですんで、後半ロスタイムに見事ゴールを決めた際には、拍手喝采!あとはひたすら、"このまま終われ~このまま終われ~"と。
■で、我が願いが通じてか、引き分けに。しかも両国揃って五輪出場決定!オウンゴールのお嬢チャンもお咎めナシ(だろうよ、きっと)。ヨカッタヨカッタ・メデタシメデタシで。
■実はワタシ、北朝鮮選手や同チームを密かに応援しているのである、ことサッカーに限らずあらゆる国際競技において。この国が好きか嫌いかといえば、答える必要もあるまい。しかし、選手は別だ──というか、どの選手も表情は硬く、しかも常にうつむき加減で、悲壮感が感じられるのだ。たぶん、「ムチ」の存在がアタマにあるんだろうなと。それゆえ、ついつい同情心が湧いてしまうこのワタシ。
■そのうえ、表情も乏しく言葉も少なく、唐突にマイクを向けられてもマトモに答えることもない。
「他国のニンゲンとは極力クチをきくな!」なる指示が間違いなく下されているのだろうが、"ウサイン・ボルト君の爪のアカでも飲ませてあげたいものだ"と余計なお世話を。この場合の「爪のアカ」、むろん、「足のソレ」だが。もっともアノ青年、ちとシャベリ過ぎだがね。
■ふと思った。女子選手は全員、あの
「喜び組」の女性陣でカタメればよろしかろう~と。いつも笑顔で元気ハツラツ、オウンゴール犯したって、ニコニコ顔で済ませてくれりゃあ、コチラだって、要らぬ心配せずに済むというものだ。エエ考えやなあ~コレ・・・。
■最後にもひとつ。W杯予選での「日本VS北朝鮮」戦ではひたすら母国チームを応援。
"引き分けに終わるのかア~"と苛つきが諦めに変わったときに、日本が決勝ゴールを!後半ロスタイム内だった。先のふたつのケースもロスタイム内、それもいずれもタイムアップ寸前。寓話や教訓のネタになりそうな"偶然"だが、
「人生、下駄を履くまで・・・・・」を改めて噛み締める我がおります